舞踊学会 第12回定例研究会

 

日時:2008年5月31日(土)10:00〜18:00
会場:日本大学芸術学部江古田校舎(西武池袋線「江古田」駅北口下車、徒歩3分)


10:00〜12:30 一般研究発表(東棟 E-302) 構内工事中に付き、門より7分程度かかります

座長 大貫秀明
(駿河台大学)
1. 10:00〜10:45・・・ 発表30分,質疑15分
  阿部さとみ(早稲田大学大学院):長唄所作事「白酒売」をめぐって
  10:45〜10:50・・・転換、小休憩
 
2. 10:50〜11:50・・・ 発表40分、質疑20分
  渡沼玲史(日本大学芸術学部):モーションキャプチャを用いた舞踊研究について


ORCNANAプロジェクト・楽劇学会・舞踊学会共催
14:00〜18:00
奏演とシンポジウム“まい”と“おどり”―狂言と日本舞踊― (中講堂)

14:00〜 開会の辞
14:10〜15:30 基調講演
@ 「歌舞伎・日本舞踊と狂言の舞踊」  古井戸秀夫(東京大学教授)
A 「能・狂言と歌舞伎の音楽」           配川美加(日本女子大学講師)
(休憩)
15:50〜17:55 奏演と話「狂言と日本舞踊の芸態比較」
@ 「狂言の芸態」 お話と実演:野村 萬(和泉流狂言師・重要無形文化財保持者)
聞き手:三浦裕子(武蔵野大学講師)
A 「日本舞踊の芸態」 お話と実演:花柳壽輔(花柳流四世家元)
実演:花柳 基(日本大学芸術学部講師)
聞き手:丸茂美惠子(日本大学芸術学部教授)
B 奏演 狂言:野村 萬
日本舞踊:花柳 基
C 対談 野村 萬、花柳壽輔
司会:古井戸秀夫
17:55〜 閉会の辞
18:30〜 懇親会


 

舞踊学会 第12回定例研究会のご報告

  12回目となる今回の定例研究会(例会)は、例年より時期的にはやや早めの5月31日に、日本大学芸術学部江古田校舎で開催されました。午前中は一般研究発表、午後はORC NANAプロジェクト、楽劇学会、舞踊学会共催のシンポジウムで、朝の10時から午後6時までまる一日をかけての贅沢な例会となりました。
 
  午前中の一般研究発表では、分野の異なる2題の発表が行われました。
  最初の発表は、早稲田大学大学院博士課程の阿部さとみ先生による「長唄所作事『白酒売』について」。対象とされた作品に関する文献研究と、今日まで伝承されている実際の振りの分析という2つの面を備えた研究発表で、最後には、フロアからの要望に応える形で、部分的な「実演」も行っていただきました。
  二番目の発表は、日本大学の渡沼玲史先生による「モーションキャプチャを用いた舞踊研究について」。モーションキャプチャ技術によってデジタルデータ化された舞踊を分析する際に、どのような指標を抽出すれば有効であるかという問題をめぐっての意欲的な発表で、フロアからも様々な質問、意見が寄せられました。
 
  午後のシンポジウムは、「“まい”と“おどり” ――狂言と日本舞踊――」というテーマで行われました。ORC NANAプロジェクト、楽劇学会、舞踊学会共催ということもあり、会場の中講堂がほぼ満席という盛況ぶり。シンポジウムの内容も非常に充実しており(その内容をここにすべて記すことは不可能ですが、当日配布されたパンフレットに基調講演2題、および、野村萬氏と花柳壽輔氏の話の要旨が掲載されています)、狂言、歌舞伎・日本舞踊の専門家はもとより、専門分野を異にする者にとっても刺激に満ちた4時間となりました。  

  さて、次回の例会は、2009年3月7日(土)、筑波大学茗荷谷キャンパスにて開催されます。これまでの3月例会は、修士・博士論文発表および在外研修報告となっておりましたが、次回からはさらに一般研究発表も合わせて行う予定です。従って、発表の機会は全ての学会員に開かれております。皆様どうぞ奮ってご参加下さい。(文責:森)


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