舞踊学会 第11回定例研究会のご報告
第11回定例研究会は、3月2日に彩の国さいたま芸術劇場にて、埼玉県舞踊協会と(財)埼玉県芸術文化振興財団の主催する「ダンスセッション2008」にタイアップする形で開催されました。舞踊学会定例研究会の企画も、修論発表会の他、大学生のパフォーマンス、勅使川原氏の講演(対談形式)など、たくさんのプログラムで充実したものとなりました。
午前中に映像ホールで行われた修論発表会では、日本女子体育大学大学院の金指みの利氏が「バレエにおける抽象とフォルマリズム」、また筑波大学大学院の田中葵氏が「社会における舞踊の鑑賞に関する研究−劇場とメディアにおける舞踊享受を中心に−」との題目で、今までの研究の成果を存分に提示しました。座長とコメンテーターの的確な示唆のもと、会場からもたくさんの質問が出され、有意義な時間となりました。今後の更なる研究成果を期待したいと思います。
午後は劇場内の情報プラザ(円形のガラスの光庭を中心としている)で、まず大学競演ショーケースとして、早稲田大学、筑波大学、東京女子体育大学、埼玉大学、日本女子体育大学(出演順)の皆さんが個性あふれる作品を上演してくれました。どの作品も会場を上手に利用し、若さみなぎるダンスを披露しました。続くデモンストレーションでは、立教大学現代心理学部映像身体学科の皆さんが、勅使川原三郎氏の指導を受けながら、普段行われている授業の様子を再現しました。
その後、再び映像ホールにて、「ダンサーが教壇に立つとき」と題し、勅使川原三郎氏と本学会理事である片岡康子氏、若松美黄氏が聞き手となった対談が行われました。デモンストレーションで具体的な指導内容を拝見した後でもあり、状況がイメージしやすく、勅使川原氏の舞踊観が浮き彫りになる非常に興味深い対談となりました。
次回第12回は2008年5月31日(土)日本大学芸術学部江古田校舎にて開催致します。詳細は舞踊学会HP上で発表いたします。皆様のお越しをお待ち申し上げます。
(文責・寺山)
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